学生時代の食事はかなり貧困でした。そもそも食事の記憶がありません。あまり、食事に重きを置いていなかったという方が正確でしょう。
学生の頃は、とにかく金がありません。通学定期券は学校最寄りの国電(JR)駅まで。そこから学校までの2キロ弱、地下鉄と学バスがあったけど、ほとんど利用せずその分を煙草や本(古本)、レコードに充てていました。
大学の本部からやや離れた文学部のキャンパスには、ちょっと手狭な学食がありました。

そこのサービス・カレー。圧倒的にコスパに優れたメニューでした。180円だったかな。値段然り、量然り、満足度、んーまあまあ。おばちゃんが説明するに、牛肉(?)、じゃがいも、たまねぎ、にんじんなどなどをじっくり煮込んでいるそうな。じっくり丁寧に煮込みすぎて、ほぼ原型をとどめていないドロドロスープ。でもでも貧乏学生にとってはご馳走でした。
私は学校から徒歩30分圏内の同じ区内に自宅がある、いわゆる恵まれた「自宅通学組」なのですが、訳あって寝食以外は自らの稼ぎで賄っておりました。蓄えていたバイト代が尽きてくると通学定期券も買わず自転車か徒歩通学、食事抜きは当たり前でした。学食の隅で水を飲んでいた時、顔を覚えられていたおばちゃんにタダでサービス・カレーをいただいたこともありました。その時はありがとうございました。
金がないにも関わらず、授業の合間に4人揃うと近くの雀荘ふたばへ。レートは概ね点1、懐事情が厳しい奴(たいてい私)がいると点5(0.5)でした(賭け麻雀、時効ですよね?)。
雀荘ふたばは、出前が取れましたが、ま、それはもっぱらサラリーマンさんたち。ふたばには、もうひとつ裏メニューがありました。その頃新発売されたカップ焼きそばのサービス。ペヤングとUFO。おばちゃんが裏で湯切りまでして、持ってきてくれました。おそらく、麻雀しながらだと汁物はやばいからピッタリはまったわけです。

おばちゃんが出てくるカーテンの向こうに大量のカップ焼きそばのダンボールが積み重なっていて、若い奴への宣伝として、安く提供されてたんじゃなかろうか。
で、この場は行けそう(勝てそう)かなって時に、UFOを注文しました。味も好みでしたが、その丸い容器が気に入ってUFO派でした。150円だったかな。テンパイUFOは格別。
貧困食生活の最たるものがこれだったかも知れません。
先日、懐かしくなってUFOを購入。当時より粉末ソースの塩気を強く感じましたが、歳とったせいかしら。おじさんになった今は、断然、液体ソースのペヤング派です。
