日比谷公園地下駐車場の一角にあった洗車スペースが閉鎖になってしまったのは2024年7月。都心の集合住宅駐車場利用者たちは、時間を気にせず気軽に気兼ねなく、かつお安く洗車をする選択肢を奪われ悲嘆にくれておりました。どうやってこの洗車問題に向き合わなくてはならないのでしょうか。

行きつけのガソリンスタンドで、たびたび洗車キャンペーンがあります。純水を使用した手洗い洗車ってやつです。海や山へなどの長距離ドライブ後、都合がよい時に予約を入れて何回かお世話になっています。伺ったのは宇佐美サービスステーション環七大原店。金額も含めて大変満足のいく作業です。

ですが、なんか寂しいのです。細部まで自らの目で見て手で触れて、綺麗にしてみたいのです。変態なんです。

唐突ですが、ドラマ好きです。地上波の放送局がほぼ毎週放送しているあれです。NHKは例外になるのでしょうが、民放各局はおおよその決まり事があるみたいで、1〜3月、4〜6月、7〜9月、10〜12月といった四半期ごとのいわゆるクールに分けられ、ほぼ毎日どこかの放送局からドラマが放映されています。

クールとは、日本でのみ通用する放送業界用語とのことだそうです。季節ごとの四半期に当たることから、フランス語の cours 説や英語のquarter 説が語源として有力なんだそうです。テレビ業界とは関わりのない人も使用しだしています。私もです。

閑話休題。ドラマや映画を撮影するロケ地に、よくビルの屋上がでてきます。東京都心でありながら、周囲が綺麗にぬけていて、なおかつ眼下に広大な美しい緑の公園が広がっている、そんな理想的なロケ場所、それが竹橋にある「パレスサイドビルディング」。

内堀通りに面しており、南側には皇居東御苑、西側には皇居北の丸公園。東から北へは首都高速道路と新旧のビル群。様々なシーンに対応できています。ドラマのクレジットでここを知り、行きつけの場所にも近いこともあり、さっそく見に行ってきました。天気にも恵まれたこともあり、見晴らしも気分も素晴らしいひとときを過ごせました。下層階にはテイクアウトのできるカフェもあり、南に向いた皇居側のベンチに座って自分だけのシーンを楽しむことができます。皇居周辺散策の寄り道スポット、少し北にある古書店街巡りのお休みどころとして最高、おすすめです。

ところで、ここへのアクセスは車を利用しました。内堀通りから平川門交差点を白山通りに入ってすぐに、地下駐車場への下りスロープが見えてきます。

地下2、3、4階に300台収容できる一般車両駐車場が完備されています。料金は全日一律、15分200円。24時間営業。

その時に発見したのが、広々とした洗車スペース。ゲートを入った地下2階を左回りにぐるっと進んだ突き当たり右側にあります。

この日は、ハイヤーが2台洗車中でしたし、洗車用具を用意していませんでしたので、駐車して様子を見るにとどめました。広々した洗車スペースに水道栓が2口。2台がゆうゆう作業できるだけの余裕のある広さです。

後日、洗車用具を持ち万全の体制で臨みました。水洗い洗車、拭き取り、ワックス掛けで1時間から1時間15分作業に要しますので、800円から1000円になります。途中、気分転換にそのビル屋上を覗いてみたり、カフェで一服したりするのもいい。

パレスサイドビルは、毎日新聞東京本社があることでも有名です。しかし、竣工はしたもののビルの共同オーナーである毎日新聞社の借入金は膨れ上がり、おまけに西山事件による信頼性の失墜が追い討ちをかけ、その後は日本3大全国紙の一翼とは名ばかりとなりました。

とはいえ、映画やテレビのロケ地。都心の真ん中にありながら360度の展望。歴史があり建築としてもユニークなビルディング。珍しく皇居隣接でありながら出入り自由な屋上。底層階には老舗の飲食店からお洒落なカフェやレストランも入居。地下鉄東西線竹橋駅がビルのすぐ下というアクセス。周辺には、東御苑、北の丸公園、美術館、科学技術館、古書店街、江戸から明治にかけての文化的歴史的な多くの建築や碑。立ち寄って損のない空間が待っています。

投稿者

carrera

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